師走のカサマフォトミッションのクイズにもなったが、井筒屋は、もとは旅館だった。今から約190年前の江戸期に創業され、東日本大震災で被災、廃業するまで19代続いた老舗である。旅館の最後の管理者であった、宮本智子さんによると、客室が36室、160人が宿泊できたとされる。
木造3階建ての趣のある建物は、多くの著名人が逗留したばかりでなく、小説の舞台にも登場した。先日読んだ佐伯泰英の時代小説『酔いどれ小藤次』では「笠間宿、井筒屋」に泊まった小藤次が、番頭さんから借りた大盃で6升も酒を飲んだ設定で描かれていて興味深い。
次回は笠間の歴史と共に歩んできた、井筒屋旅館の今昔を、宮本さんのお話を交えご紹介したい。
Kommentare